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"刺さった本"の感想・書評を書いています。

エッセイ

ただのコラム集で終わらない洞察『小田嶋隆のコラムの切り口』

【書評・感想】『小田嶋隆のコラムの切り口』は、著者が20年以上磨き上げたコラムニストとしての技術が凝縮された一冊。 秀逸なコラムが読める作品集だが、『小田嶋隆のコラム道』の方法論に基づき、書き手のヒントになる洞察が散りばめられている。読み手に…

人気ディレクターがラジオと歩んだ10年|『アフタートーク』【書評・感想】

高校時代、勉強の相棒はラジオだった。 中学の技術の授業でハンダ付けして作ったチャチな携帯ラジオで、音はガビガビ。それがある種のホワイトノイズのように働くのか、妙に集中できた。狭い学生寮のデスク。 ラジオの程よく他人事な感じが好きだ。 カフェで…

きらめくものの間を駆け抜ける感覚|「好き」の因数分解【書評・感想】

詩人である最果タヒ氏の、”好きなもの”について突き詰めたエッセイ『「好き」の因数分解(リトルモア)』についての書評・感想。 短い本ながら、著者の鋭い視線と無駄の削ぎ落とされた鮮烈な言葉が魅力的な一冊だった。

壮絶な筆力で綴るパンクな英国生活|ジンセイハ、オンガクデアル【書評・感想】

『ジンセイハ、オンガクデアル (ちくま文庫) 』は、ブレイディみかこ氏の高い筆力で描かれる、英国貧困層の暮らしと底辺託児所での仕事をもとにしたエッセイだ。この記事では、書籍に土えの詳しい感想と書評を紹介する。

無理せず楽しく続ける方法を考えよう|『継続するコツ』【書評・感想】

継続。それは最も重要で、かつ難しいことだと思う。 仕事だって、趣味だって、生活だって、つまみ食いしてすぐに手放す人よりも、長年継続し続けている人の方がより高い視座と技術を持っている。 私は継続が苦手な方だ。初めのうちはのめり込んで、それ以外…

祈るような仕事、本づくりに誠実であること|古くて新しい仕事【書評・感想】

本書は、一人出版社「夏葉社」島田潤一郎氏のエッセイだ。会社をやめ、どうして個人で出版社を始めるようになったか。その経緯と、「本を作ること」への想いが綴られている。【書評・感想】